パーキンソン病の運動症状

パーキンソン病には特徴的な「運動症状」として4大徴候があります
発症初期は症状の左右差が顕著です
また、姿勢反射障害は初期には目立たないことも多く、初期から認める場合にはパーキンソン症候群を疑う必要があります

4つの代表的な運動症状

1. 振戦
2. 筋強剛(固縮)
3. 無動
4. 姿勢反射障害

1.振戦


じっとしている安静時に手足がふるえてしまう症状です

  • 左右片側の手足から始まります
  • 1 秒間に5 回(4-6Hz)ぐらいの規則的なふるえがあります
  • 起きている時はふるえますが、睡眠中は収まります
  • 精神的な緊張によってふるえが強くなる人もいます
  • 進行するとふるえる範囲が広がってしまい、持続時間も延長していきます

2.筋強剛


筋肉が強張っていき、動作をスムーズに行うことが困難になってしまう症状です

  • 随意的に動こうとすると、歯車現象といったカクカクとした動きになります
  • 痛みを伴うこともあります
  • 鉛の管を曲げるときに感じるような関節の抵抗が続く
  • 他動的に動かすと、あたかも鉛管をひねるようなギシギシとした持続的な抵抗(鉛管現象)があります
  • 顔の筋肉も強張ってしまい、仮面様願望といった無表情になる人もいます

 

3.無動


動きが緩慢となり、動作が素早く動けなくなってしまう症状です

  • 一つの動作をするまでに時間がかかるようになります
  • 歩く時に足が出にくくなるすくみ足があります
  • 話し方に抑揚がなくなり、声も小さくなってしまいます
  • 動作が小さくなり、動きが緩慢になります
  • 文字を書いていると徐々に字が小さくなっていまいます

 

4.姿勢反射障害


バランスが取れなくなってしまい、転倒しやすくなってしまう症状です

  • 発症の初期には認めにくく、Hoen&YahrⅢ以降に認めやすいです
  • 症状が進行すると体が傾いてしまい、姿勢を戻せなくなってしまいます
  • 歩き出すと止まったり、方向転換が困難になります
  • 歩き出すと止まれなくなってしまう突進現象もあります
  • 姿勢を保てないので転びやすくなります

 

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